よくある質問:ポジショニングマップの軸について

ポジショニングマップよくある質問

ポジショニングマップの作り方に関して、圧倒的に多い質問が「軸」に関するもの。その中でも特に多い2つの質問について紹介したいと思います。

質問①「ポジショニングマップの軸はどうやって決めるのか?」

これがポジショニングマップに関する質問の中で最も多いものです。

これに対する回答は、

回答①:ポジショニングマップの軸は『購買決定要因』を手掛かりにして考える

です。

ポジショニングマップの軸の決め方にこれと言って決まったものはありません。これまでの経験や勘、あるいは直感的なひらめきで思いつけばそれで十分。しかし、何も手がかりがない場合は「購買決定要因分析」を行うのが早道です。

購買決定要因とは「商品やサービスを購入する際に“買う決め手”となる要素」のこと。この購買決定要因をベースにポジショニングマップの軸を考えると的をはずさないマップを作ることができます。

まずは対象とする競合商品全ての「購買決定要因」を書き出してみてください。

1つの商品につき最低5〜10個ぐらいを目標にすると良いです。書き出す際には要素分類しながら行うと、まんべんなく拾い出すことができます。

そして、書き出した購買決定要因を見ながら軸の案を考えていきます。

質問②「ポジショニングマップを3軸で作りたい」

「3軸での作り方は?」という質問も結構多いです。

軸の案が多すぎて「2軸に絞れない」「2軸だけだと足りない」というある意味幸せなケース。

これに対する回答は、

回答②:「ポジショニングマップは3軸にしない。何とかして2軸に絞り込む」

です。

一体なぜ3軸ではダメなのでしょうか?

その理由は、そもそものポジショニングマップの性格にあります。

ポジショニングマップとは「競合他社との違いを一目で感覚的に捉えられるように表した図」。「一目で感覚的に捉えられる」という点に3軸がダメな理由があります。

3軸にすると複雑になって感覚的に把握しにくくなってしまうのです。

もちろん3軸で上手くいく場合もあるかもしれません。

しかし通常は、3つの軸より2つの軸の方が頭の中での情報処理に時間がかかりません。

ですから「一目で感覚的に捉えられる」ことを特徴としているポジショニングマップには3軸は不利と言えるでしょう。

2軸 vs 3軸

そこで必要となってくるのが「優先順位をつける」こと。

3軸のどれも重要なのだとは思うのですが、それでも必ず3軸の間に優劣があるはず。何とかしてより重要なもの2つに絞り込むのです。

ポジショニングマップはマーケティング戦略を検討するために使うツール。戦略で重要なのは「いかに優先順位をつけるか?」。これがなかなか簡単なようでとても難しいのですが、とにかく「盛ることではなく、削ぎ落とす」ことを意識しながら作成したいものです。


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