あなたの会社は大丈夫?老舗病のよくある症状。

「今までやってきたことを確実にやろうとするばかりで、新しいことに興味を示してくれません。」

と、とある老舗企業の経営者が苦しい胸の内を語ってくださいました。

「それに、議論するのは内部の体制ばかりで外に向かうベクトルがありません。人にたとえれば、内向的で引きこもり的な性格です。」

老舗病は“ゆでガエル”状態

  • 思考が外に向いてない(自社商品が世界の中心、社内情勢ばかりを意識するなど)
  • つべこべ言って動かない、動きが超のろい

これらは「老舗病」の代表的な症状です。
(老舗病についてはこちらの記事をご参考ください。http://frondia.co.jp/work-blog/20181105

こういう状態をよく「ゆでガエル」と表現されます。

既存のやり方や権益やどっぷりとつかって、外で雨が降ろうが、晴れようがまるで無関心。

何かの事情で水温が上がってきても、そのまま動かない。
やがて気づいたときには茹で上がっている(手遅れ)

 

老舗病にかかった組織を動かすには?

“ゆでガエル”状態にあるものを動かすのは並大抵のことではありません。

痛烈なパンチが必要です。それも1回では足りません

ちょうどボクシングのパンチが時間が経つにつれてじわじわと効いてくるように、何度も何度もあきらめずにうち続けることが大事。

パンチのやり方については業界や状況によりますが、いくつかやってみた中でそれなりにインパクトがあった方法は以下です。(本当はもっとたくさんあるといいのですがとりあえず・・・)

<思考のベクトルを外に向けさせる方法例>

  • 競合調査をしてもらう
  • グループインタビューをして消費者の生の声を聞いてもらう
  • 店頭に立ってお客様の様子を観察してもらう

シンプルではありますが、とにもかくにも「外を見てもらう」ことがポイントです。

特にオススメなのは、2つ目の「グループインタビュー」

消費者から容赦忌憚なく次々と発せられる生の声が、社内事情しか見ていない自分たちの考えとあまりにも乖離していることにショックを受けることが多いようです。ですがこれをきっかけに「消費者視点」というベクトルが生まれてきます。

 

<つべこべ言わずに動いてもらう方法例>

  • 会議の席でヒステリック気味に怒り散らす
  • 業務命令で強制的に動いてもらう
  • マーケティングプランを会議の場などでプレゼンして、現状の課題を赤裸々に訴える

ポイントは「声を上げること」。そのために会議など大勢が集まる場所を利用するのが得策です。そして感情に訴えかけること。動くレベルまでの「危機感」を醸成するには、理屈だけでは難しいです。

これを行う最適任者は経営者自身。1つめのヒステリック気味に怒り散らすのはさすがに格好悪いので、もっとスマートな方法があればそちらが良いと思いますが、社長の本気の怒りに「これはまずい」という雰囲気が少しは出てくるので、手っ取り早い方法ではあります。

経営者が危機感を持っていない場合は相当マズイですが、下の者が黙って指を加えてなければならないかというとそうでもありません。

やはり「声を上げること」が重要。やり方は色々あると思いますが、マーケティングプランをつくってプレゼンテーションをする、というやり方も一撃必殺というわけにはいきませんが、確実にきっかけ作りにはなります。