ベトナム生活者事情雑記。

初めてベトナムに行ってきました。2泊3日の短期滞在でしたが、日本との違いに驚いたことが3つあります。

インフレと貨幣価値

店頭にズラっとならんだドライフルーツの値札。桁が多すぎて書くのも大変そう。

15,900ドン

父が遺したベトナム通貨の金額です。これをありがたく使い込んでこよう・・・なんて思っていたのですが、計算したら77円しかなくてビックリ。

ベトナムのお札は数字桁数がウソみたいに多いです。

両替した紙幣も10万ドン、20万ドン、50万ドン・・・と高額紙幣ばかり。
久しぶりに「インフレ」という言葉を思い出しました。

しかしまぁ、不便です。
日頃の買い物でいつも何万ドン、何十万ドンという桁数の計算をしなくちゃいけないのですから。

ベトナムの人達はひょっとしたらめちゃくちゃ数字に強いのでしょうか?

店頭の値札も大変です。

たくさんのゼロをレイアウトしなければなりませんし、「1,980円」みたいな細かなディスカウント価格を設定するのは難しそうです。

日本とは全く違った価格戦略が必要そうですね。

ちなみに父の遺した15,000ドンでカップラーメンが買えました。

バイク天国

車道の一車線をバイクが完全に埋め尽くしています。

もう一つ驚いたのがバイクの多さです。

東南アジア全体がバイク多いイメージがありますが、ベトナムのバイクの多さは周辺国よりも激しいように感じました。

バイクはベトナムの人たちにとって日常生活の足。
東京だと地下鉄にあたる乗り物。
もし東京で通勤する人が全員バイクに乗ったら、こんなものじゃ済まないだろうな・・・と妄想したら恐くなってきてしまいました。

ところで、ベトナムではバイク2台持ちがスタンダードなんだそうです。
1台はホンダやスズキなどの15万円ぐらいする日本製のバイク。
もう1台は3万円ぐらいの中国製のバイク。

そして、

普段の通勤や近所への買い物などには中国製のバイク。
デートや遠出の時には日本製のバイク。

と、高いバイクと安いバイクを使い分けしているとのこと。

これを聞いて、市場分析のキーワード「価格の二極化」という言葉を思い出しました。 「景気が良くないと消費者の財布のヒモが締まり、高額品と低価格品を使い分けるようになる」という法則です。

ベトナムでの平均月収は5万円〜25万円とのことですので、バイクはそれなりに高額な買い物。だから上手く使い分けをして全体のコスパを良くしようとしているのかもしれません。

ちなみに「HONDA」「SUZUKI」「YAMAHA」が絶大なる人気です。

18〜45歳の70%が海外に出稼ぎに行く(らしい)。

街中で見かけた”日越友好”の建設現場(本文とは関係ありません)

ツアーガイドさんの話の受け売りなので、真偽のほどはわかりません。

海外に行ってしまう理由は、国内での労働収入が低いため。
平均月収5万円〜25万円では車も家もなかなか買えない。
だから海外で稼いで、車や家を買えるぐらいの貯蓄を蓄えた時点でベトナムに戻ってくるのだそう。

労働人口が海外に流出→国内の生産力が上がらない→ますます海外へ出る

という悪循環が懸念されますが、一方で、大多数が国内での勤務経験しかない日本に比べると、ベトナムの人は思考や視野がグローバルに開かれているのかもしれないと思いました。

ちなみに彼らの人気の働き先となる国は、第一位がオーストラリア。次に韓国、台湾。日本は第4位だそうです。

まとめ

以上、マーケティングとはあまり関係ないとりとめのない雑記となりましたが、当たり前と思っていた私たちの普段の生活環境が、海外に触れることによって、また違って見えてきました。

日本にいると、とかく日本のことしか考えなくなってしまいますが、常に意識して視野を広げるようにしていきたいと思いました。